良い子にしかなれなかったんだ
良い子を目指した理由がずっとわかりませんでした。
周りに良い人と思われたい、という欲の一種じゃないか、でも何か違う気がする。
でも今日ようやく気づけました。
残念ながら理由は自分にありませんでした。
単純。反射にも近い。
単に、怒られたくないから、でした。
叱られた時の全否定による絶望感、単純に怒鳴られたり殴られたりする恐怖、その後のきまづさに耐えられないと判断して先回りして良い子を目指した、というのが本当の理由でした。
ある種の生存戦略。
なんでそんな優等生なんて狭い世界の中でしか生きられないモンに飛びついたのかとずっと自分を訝しんでいましたが分かってみれば仕方のないことでした。どうしようもないしむしろ頑張った方でしょう。
幼少の自分を責める理由が消え去ってスッキリもしました。欲が深くて醜い、周りによく思われたいばかりに心を剥き出しにできない、と自己否定し続けていたので。
それに、自分の事をなんとなく器用な方だと、優等生を続けられなくなるまでの自分は器用貧乏な方だったと思っていたんですがとびきり不器用で安心しました。巧みに優等生演じてた訳じゃなかったんですね、それしかできなかった、そうせざるを得なかった。
「俺はこういう生き方しかできねぇから。」
いつか言ってみたいけど自分とは程遠いと思っていた台詞が手元に来て非常に満足しています。